私たちエナテックのルーツは、戦国時代の鉄砲鍛冶「榎並屋勘左衛門」にあります。以来、時代の移り変わりに合わせて、少しずつ事業のカタチを変えながらも、「ものづくり」にかける想いは大切に守り続けてきました。また、そうした熱い想いを若い世代に受け継ぐ意味で、今も皆の目に触れる場所に「榎並屋勘左衛門」が手掛けた火縄銃を展示しています。

長年にわたって培われてきた金属加工のノウハウを活かし、世界中で使用されるディーゼルエンジンや農業用耕作機の重要部品を主に製造しています。例えば、ある部品は、高速道路の照明用の発電機に用いられるなど、人々の暮らしの発展に間接的に役立っています。また今後は特殊金属加工の分野に注力するなど、新たな試みを推し進めていきます。

基板を製造する際に問題視されるのが、製造過程で発生する微小な異物です。中でも異物の発生元であるガラスエポキシのプリント基板の端面部分に対して有効な手段が確立されていませんでした。そこで私たちは「エッジコーティング剤」と、それを各種基板の4辺に均一に塗布する「端面自動塗布装置」を世界で初めて開発。端面をコーティングすることで異物の発生を確実に防ぎます。

私たちは、長い歴史の中で培った技術力と豊富な経験を強みに、新たな開発に取り組んでいます。その一つが医療分野における「透析排液熱回収システム」です。これは、透析治療時に発生する排液の熱を回収し、再利用することで消費する電気エネルギーを削減するというもの。「平成25年度省エネ大賞　審査委員会特別賞」を受賞するなど、社会的にも高い評価を受けています。

現在、機械加工分野においては主要取引先の業績が好調。かつ、その取引先とは70年以上にわたり信頼関係が築かれています。しかし、部品サプライヤーとしての現状に満足することなく、電子機器関連分野や医療機器関連分野において自社製品の開発に注力。また、若い社員を積極採用し、こうした新たな市場の開拓に若手社員の意見を取り入れるなど、企業改革にも取り組んでいます。